ワールドフロンティアを公開してから一か月ほどが経ったので、こんな記事を書いてみます。
個人的な反省とは別に、これからゲームを作る人にも少しは参考になるかなという感じです。
公開ページのコメント欄にまだ熱があるので、一応その下に隠しておきます。
まぁいろいろと反省点の多い(というか反省点だらけの)ゲームなのですが、やっぱり一番問題だったのは最初にきちんとゲームの枠組みを考えていなかったことでしょうね。
なんとなく面白そうな要素を見境なく取り込んだ結果、体験版で一度破綻する羽目になり、その後もゲームとして形がまとまらないまま完成版までずるずると行ってしまった感があります。
過去の記事を読んでもらえば分かると思いますが、実はこのゲーム、去年の九月あたりから作り始めて「世界自動生成のRPGを作ろう→なんかカジノとか色々取り入れてみよう→(脇道にそれて野球シミュレーションとか経営シミュレーションとか作り始める)→やっぱローグライクにしよう→やっぱ無理だからローグ+RPGの方向にしよう」と何度となく方針転換を繰り返して完成したゲームでした。
ちなみにエディターの起動時間はアクティブで873時間。最初から方針が決まっていたらおそらく1/2以下の時間で作れたでしょう。アホですね。
よく指摘される「ローグライクとRPGがごっちゃで融合できてない」とか「内容が単調」といった部分の原因は、ひとえに途中で何度も方針転換を余儀なくされたためです。自分でも「作りたいゲームの形」というのが見えないまま、見切り発車してしまった感があります。
正直、体験版から方針転換することになった際、かなり気力が削がれてやばかったんですが、それでもどうにか完成させた点だけは自分の評価ポイントです(ゲーム内容関係ねぇし)。おそらくブログを書いてなかったり、体験版を公開してなかったら完全にエターなっていたことでしょう。良くも悪くも後に退けない状況でした。
ともかく、今回の収穫としては「風呂敷を広げすぎない」ということですね。最初から、ゲームとして自分がまとめきれる範囲で見通しを立ててから、システムを構築すべきでした。
そういえば過去の記事で「風呂敷を広げすぎて云々……」などと書いた記憶がありますが、今思えば完全に伏線になっていたようです(笑)。
以上が主な反省点ですが、それとは別によかった点もあります。
・根気強さアップ
→ゲ製と別に今後の人生のことを考えると、おそらく一番の収穫がこれでしょう(笑)。
エディターは非アクティブも含めて1000時間突破しているんですが、なんにせよ完成させられたことだけは評価点です。プレイヤーのみなさんと関係ない低次元の話ですいません。そして、この時間をほかのことに費やしていたらという思いが(以下略)。
・ゲーム制作能力の向上
→このゲームを作り始める前と後で、経験値が倍くらい違う気がします。
個人的には、文字列を有効活用してコモンイベントを組むという技術が身についたのが一番の収穫でした。
・バグが(比較的)少なかった
→更新履歴を見てもらえれば分かりますが、実はこのゲーム、更新のほとんどがバグ修正じゃなくて機能拡張によるものなんですよね。前作、前々作では公開後はひたすらバグ対応に追われる日々だったので、これは個人的には大きな評価点です。
もちろん、事前に多くの人にテストプレイに協力してもらったからということもありますが(協力していただいたみなさん、ありがとうございました)。
・ブログアクセス数の向上
→冗談ですw
しかしこのゲームの公開後から、一日50人程度だった訪問者数が150~200(休日は400超)にまで膨れ上がって、少し驚いています。余談ですが、ゲームカテゴリのランキングも400位→50位くらいまで上がりました。
以上がワールドフロンティアに関する反省会です。
いろいろと問題作でしたが、プレイしていただいた方に一瞬でも「面白い」という瞬間を味わってもらえれば、作者としては本望です。体験版以前からブログを読んでくれたり、コメントをくれたりした方も、改めて本当にありがとうございました。
引き続き追記にて、番外編として『鏡屋敷の探索』を出してみた感想と、今後の展望について書きます(文章ばっかで申し訳ない)。
●『鏡屋敷の探索』を公開した感想
ふりーむではかなりホラゲー系が人気らしいので、それも踏まえて作ってみたゲームです(といいつつ、内容はたいしてホラーではないですが)。
DL数自体は現時点で2000と他の自作ゲームには遠く及ばない感じですが、RPGと比べて明らかに違う点がありました。
実況者さんの火のつき方が明らかに違う!
ちゃんと確認してないので分かりませんが、公開後二週間で少なくとも20回以上は動画配信していただいている気がします。この手のジャンルのゲームは、やっぱり実況を見てゲームを手に取ってくれる人の数が重要になってくるんでしょうね。
そういう意味では、ADVなんかはRPGと比べて話題作りがより重要のような気がしました。
ちなみに自分の体験では、動画配信の勢いはRPGとは比べ物にならないレベルだったので、自分の作ったゲームを実況してもらいたい!誰かがプレイしているところを見たい!という方にはADVがお勧めです。
制作難易度的にも、RPGや他のジャンルのゲームと比べて圧倒的に簡単なので、誰でも手が出しやすい分野なんじゃないかと思います。
●今後の展望
正直、ゲーム制作でやりたいことは好き勝手やったので、一度はこれで終わりにしようかとも思ったのですが。。
しかしとある縁がありまして、もう少しだけ続けてみることにしました。
まだ内容を詳しく言える段階ではないですが、「次回作がある」ということだけはお知らせしておこうと思います。
例によって、RPGです。ローグライクじゃなくて、普通の。
今までの自分のゲームとは少し趣向が異なるかもしれません。
それでは、またの機会にでも。
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冒険者というのは、さいしょからもやもやしてるものだとおもいますよ
> 冒険者というのは、さいしょからもやもやしてるものだとおもいますよ
そうですね。
しかしもやもやしたまま作ったら結局、もやもやしたまま終わってしまったので、次はきっちりとゲームを作りたいなと思っているところです。なんかこう、自分の身の丈にあったものを。
ワールドフロンティア、ふりーむのコメントとかでは辛口な評価が多い気がするけど自分個人としては十二分に大当たりのゲームだったので大満足なのです
ところでどうでもいいけど上の人のコメントが冒険者はもやしですよに見えてしまった……もやし美味しいよね、安いし
> ワールドフロンティア、ふりーむのコメントとかでは辛口な評価が多い気がするけど自分個人としては十二分に大当たりのゲームだったので大満足なのです
>
> ところでどうでもいいけど上の人のコメントが冒険者はもやしですよに見えてしまった……もやし美味しいよね、安いし
ありがとうございます。自分としてはいろいろ反省の残るゲームだったんですが、面白いと言ってもらえると素直に嬉しいです。
つ(もやし20円)
冒頭部分のところ、すごいよくわかります。
私も最初CTBのRPGを作っていたんですが、
ひとまず戦闘のところだけ作り終えて、試しにプレイしてみたところ「あれ?つまんねーなこれ・・・」ってなって今はARPG作ってます。
(無駄にインターフェイスに凝ったので、これだけで50時間ぐらいかかりました・・・)
企業やグループで作ってる同人ゲーと違って意見を出すのが自分ひとりなので、紆余曲折や方針転換は幾度となくありますが
それだけに最終的に自分の本当に作りたかったゲームが出来ると信じてコツコツ作ってます。
複数人で作っていたら、納期を気にしなければならなかったり、自分が面白くないと思うところも作らなければいけないですからね~。
> 冒頭部分のところ、すごいよくわかります。
> 私も最初CTBのRPGを作っていたんですが、
> ひとまず戦闘のところだけ作り終えて、試しにプレイしてみたところ「あれ?つまんねーなこれ・・・」ってなって今はARPG作ってます。
> (無駄にインターフェイスに凝ったので、これだけで50時間ぐらいかかりました・・・)
> 企業やグループで作ってる同人ゲーと違って意見を出すのが自分ひとりなので、紆余曲折や方針転換は幾度となくありますが
> それだけに最終的に自分の本当に作りたかったゲームが出来ると信じてコツコツ作ってます。
> 複数人で作っていたら、納期を気にしなければならなかったり、自分が面白くないと思うところも作らなければいけないですからね~。
ゲーム(特に長編)を作ってると、途中で自分がいったい何をしたくてこのゲームを作り始めたのか見失ってしまうことがありますよね。面白さが分からなくなるというか。
自分もこのゲームでは何度かそういう状況に陥ってしまい、最終的には面白いかどうかという点には目をつぶり、最初に決めたシステムを根気だけで作り上げました。
方針転換しても自分が面白いと信じたものを作り上げる気力があるならいいですが、そうでないといわゆる「エターなる」になってしまうのかもしれませんね。
個人的にこのゲームを出してみて感じたのは、やっぱり(完成させて)人の意見や感想を聞くってのがかなり大切だなぁということです。ゲーム作ってる最中は(特に一人だと)視野狭窄に陥りがちで、ゲームの欠点とか改善点が見えづらくなってるんですよね。
その点、とりあえず何でもいいから完成させるか、あるいは未完でも他人の客観的な批判をもらうと、制作中は見えてなかったいろんなことが見えてきて、ここをああすればよかったとか、ここがダメだったってことを明確に意識できる気がします。それがまた次のゲームを作るときに指針として役立つわけで。
自分もゲーム制作は基本的に一人で、自分の面白いと思ったものを好き勝手に作るたちですが、ある程度一般的に評価されるものをつくろうとすると、自分の中の面白さの基準みたいなものを客観的な視点にさらして磨いていくことも必要なんだろな~と、何が言いたいのか分かりませんが、コメントありがとうございました。完成を期待してます!
ワールドフロンティア
とーっても楽しいです。世界観も素敵。
> ワールドフロンティア
> とーっても楽しいです。世界観も素敵。
ありがとうございます。
世界観はえぇと、実は某マンガ&アニメに影響されています。
なんとなく分かりそうですが……。
楽しんでいただけてさいわいです。
ver115をプレイさせて頂きました。
ランダム生成される世界、敵を増やして仲間を増やすなどプレイの感覚はDQM2イルルカの冒険に似ていますね。
個人的にはバトルポーカーがツボでした。
あのゲームが延々と続いたらいいのにと思うほど楽しかったです。
> ver115をプレイさせて頂きました。
> ランダム生成される世界、敵を増やして仲間を増やすなどプレイの感覚はDQM2イルルカの冒険に似ていますね。
> 個人的にはバトルポーカーがツボでした。
> あのゲームが延々と続いたらいいのにと思うほど楽しかったです。
プレイ&コメントありがとうございます。
DQMシリーズが好きなもので……。だいたい前作と前々作も似たような感じですね(笑)。
バトルポーカーは一応、自分で考えたミニゲームでした。探せば似たようなゲームがありそうですが。
気に入っていただけたようで嬉しいです。
このゲーム、システム周りや操作性、テンポがいいので、作業的なゲーム性には、逆に相性がよかったんじゃないかと思います。自分のプレイはカード集め中心ですけど、気が向いたときにさくさくとプレイできるって、とても大きなことでした。なので、相変わらずプレイしてます。
ワーフロ:コレクターズエディションみたいな形で、作業的な楽しさを追求した外伝ゲームを別に出すというのがありなら、きっと喜んでプレイします(笑)。
製作者が楽しいかどうかという問題は当然あるので、後段は勝手な夢ですけど、「技術的な部分がきれいだった」というのも、このゲームで感じたことでした。
細かいところまで、いろんな要望を受け止めてくださり、ありがとうございました。同じゲームで何十時間も楽しめるのは、プレイヤーにとっても本望です。続けて楽しみたいと思います。
> このゲーム、システム周りや操作性、テンポがいいので、作業的なゲーム性には、逆に相性がよかったんじゃないかと思います。自分のプレイはカード集め中心ですけど、気が向いたときにさくさくとプレイできるって、とても大きなことでした。なので、相変わらずプレイしてます。
>
> ワーフロ:コレクターズエディションみたいな形で、作業的な楽しさを追求した外伝ゲームを別に出すというのがありなら、きっと喜んでプレイします(笑)。
>
> 製作者が楽しいかどうかという問題は当然あるので、後段は勝手な夢ですけど、「技術的な部分がきれいだった」というのも、このゲームで感じたことでした。
>
> 細かいところまで、いろんな要望を受け止めてくださり、ありがとうございました。同じゲームで何十時間も楽しめるのは、プレイヤーにとっても本望です。続けて楽しみたいと思います。
そうですね。
結局このゲームに関しては、長い時間プレイしようとすると作業ゲーになる部分があり、逆にそういう要素が好きな方にはウケがよかったのかなと思います。
ゲーム性ではあまり褒められたゲームではないと思いますが、確かにユーザインターフェースや描画系に関してはわりと評判がいいみたいですね。自分自身がせっかちなタイプなので、システム周りでイライラするようなゲームは作るまいと思って作った結果、テンポや操作性に関してはまずまずの出来になったかなという感じです。描画系は「シンプルさや実用性を前提にして、できる範囲で綺麗に」を目指して作っていました。気に入っていただけてよかったです。
外伝は……どうでしょう(笑)。今のところ作る予定はないですが、今後のゲーム製作に今回の経験を活かしていけたらとは思っています。個人的には、こういう作業的なやり込み要素が強いゲームからは少し離れようかなと思っているんですが、でもやっぱり作業ゲーと言われているものでも気に入ってプレイしてくれる方は確実にいるわけで、そのことだけは胸に留めておこうと思います。
育成ややり込みが好きで、かつゲーム側でヒーローやヒロインが決められてるゲームがあまり好きじゃなく、気に入ったキャラで好きにやるのがいい自分としては、物凄く楽しめました。
こまごました不満点というか要望みたいなのはありますが、今のままでも十分楽しめると思います。
こういったタイプのゲームが他にも増えてくれたらなーと思いますねー。
作者さんのゲームは今作が初プレイですが、今後も楽しみにしてます、負担にならない範囲で頑張ってください。
> 育成ややり込みが好きで、かつゲーム側でヒーローやヒロインが決められてるゲームがあまり好きじゃなく、気に入ったキャラで好きにやるのがいい自分としては、物凄く楽しめました。
> こまごました不満点というか要望みたいなのはありますが、今のままでも十分楽しめると思います。
> こういったタイプのゲームが他にも増えてくれたらなーと思いますねー。
> 作者さんのゲームは今作が初プレイですが、今後も楽しみにしてます、負担にならない範囲で頑張ってください。
コメントありがとうございます。
気に入ったキャラを育成するタイプのゲームは自分も好物ですね。
このゲームのほか、前二作も同じ感じの内容なので、気が向いたらプレイしてみてください。
次作はちょっと違った雰囲気になりそうですが、まぁ気ままに製作しようと思います。
やりこみゲームが好きな僕には面白かったです。
テリーのワンダーランド+トルネコの大冒険3割る2、見たいなつくりで気に入りました。
> やりこみゲームが好きな僕には面白かったです。
> テリーのワンダーランド+トルネコの大冒険3割る2、見たいなつくりで気に入りました。
コメントありがとうございます。
どちらも自分の好きなゲームですね。実際、意識して作ったところがあります。
気に入っていただけて嬉しいです。
>コメントありがとうございます。
どちらも自分の好きなゲームですね。実際、意識して作ったところがあります。
気に入っていただけて嬉しいです。
ひとつ思った点では、キャラメイクでは自由度があるけど、ELONAとか巡り巡るみたいなワールドマップを自由に歩く自由度がないですね。
Elona並みの自由度(大きな世界を歩く、家を持つ)があってコントロールが不思議なダンジョン並みに楽だったら最強だと思います。
最果ての酒場がローグの丘みたいに町だったらよかったかも。
> >コメントありがとうございます。
> どちらも自分の好きなゲームですね。実際、意識して作ったところがあります。
> 気に入っていただけて嬉しいです。
>
> ひとつ思った点では、キャラメイクでは自由度があるけど、ELONAとか巡り巡るみたいなワールドマップを自由に歩く自由度がないですね。
>
> Elona並みの自由度(大きな世界を歩く、家を持つ)があってコントロールが不思議なダンジョン並みに楽だったら最強だと思います。
>
> 最果ての酒場がローグの丘みたいに町だったらよかったかも。
最果ての酒場はマップにしようか悩んだんですが、世界観をや機能性を考えてノンフィールドのメニューのみにしました。
固定ワールドマップを歩き回れないのはまぁ、こういうシステムのゲームなのでアレですが……。
でも確かに、キャラ育成にばかり重点を置きすぎてほかの要素を置き去りにしてしまった感があるので、キャラ育成以外の部分でも楽しめるようなシステムだったらよかったのかなとは思います。
欲し肉などの回復アイテムを使っても操作キャラの体力が回復しません。
> 欲し肉などの回復アイテムを使っても操作キャラの体力が回復しません。
コメントありがとうございます。
こちらの勘違いだったら申し訳利ありませんが、干し肉の効果は「体力(画面右下のゲージです)の回復」です。HPは回復しません。
よろしくお願いします。